ジェフ・ベゾス 「果てなき野望」を読んだ感想・レビュー なぜAmazonで買ってしまうのか再認識できた
2018/04/11
米国株は長い調整に入ったようなので、Amazonの創業者で今も経営者についての本、ジェフ・ベゾス「果てなき野望」を読み終わったので感想を書いてレビューしてみたいと思います。
「アマゾンを創った無敵の奇才経営者」とイカツイ副題がついています。私はKindle版で読みました。
私はAmazonでの購入が快適でわかりやすく、素晴らしいと思っていて、29年5月にAmazon株を購入したほどです。
この本は、そんな快適さやわかりやすさの理由、そこに至るまでの経緯などがびっちりと書かれています。
何で自分がAmazonで買ってしまうのか、それを歴史とともに概要を理解できました。
検索しやすいサイト作り、豊富なレビュー、新品と中古が同時に価格表示されて選択できること、送料のわかりやすさ、ビデオやミュージックの充実、などをベゾスが実現するのにはとても険しい道のりだったこと、そして実現できたのはベゾスという経営者という天才(奇才)だったからこそというのがわかる内容と順序になっています。
創業するときのことは、出身大学のスピーチで読んだことがあったのですが、創業してからの物凄い歩みには驚きました。知らない方は創業しようとして会社を辞めるときのエピソードはぜひ読んで欲しいです。
近くで一緒に働いた人は、とても大変だったそうですが、「一番頑張って成し遂げたと感じるのはAmazonにいた時だった」と言うそうで、あまりベゾスを悪く言う人がいないそうです。やはり天才というか、凄いと感じてしまうようです。
10年後とかを見通しているように物事を考えていたからこそ、実現できることを信じて疑わなかったそうです。
ブラック企業と言う変な言葉が日本にありますが、Amazonのような初期の状態をそういう言葉で表現してはダメだと思いますね。スタートアップの企業なんて、ほとんどがうまくいかないのだから。面白かったのは、「従業員がバスで帰れる時間に帰って欲しくないのでバス代を支給しなかった」だったかな。そのくらいの企業だったそうです。
パワーポイントを禁止しているというのも興味深かったですね。文章でプレゼンさせるそうです。そうすることで内容を整理して文章で相手に伝える能力が鍛えられるそうです。
そして一番私がグッときたのが、「倹約(frugalty)」という企業理念です。
Amazonが倹約を理念にしているのは聞いたことがありますが、具体的にどういうことなのかを読むと素晴らしいと感じました。
「顧客第一主義」というのも、同じことを言っている企業は多くありますが、ベゾスの言っている顧客第一主義はとても素晴らしいものだと思いました。とにかく顧客が安く手に入れられるのが一番だということを曲げずに貫いて業界で波紋を呼びまくったそうですが、そんな大きな利益を得ない経営スタイルを詳細に読むことができて勉強になりました。
社員には有能さを求める姿勢も徹底していて、50人以上の部下を抱えるリーダーは、一番ダメな部下を辞めさせなければいけないというルールがあるそうです。すごくないですかこのルール。
利益を追求しない独特な経営方法は、倹約と顧客第一主義に基づいており、顧客のために様々なものに進出しているのです。顧客にとってこれも安く買えたらいいだろう。この音楽も、この動画も、このWebサービスも、と。もっと見つけやすく、購入しやすく、もっと早く、とにかく利用しやすく改善を続ける。それにかかる資金は倹約でまかなう。常に顧客のために投資を続ける。世界の顧客に向けて。まだAmazonが展開していない国も顧客と考えているのでしょう。
Be Amazoned なんて言葉が生まれるくらいにAmazonはあらゆる業界に参入して古い体質の企業をやっつけてしまうようになっています。この本を読むと、この経営手法が貫かれている以上、古い企業はこれからもやられてしまうだろうなと思います。
トランプが中間選挙のためにAmazonをTwitterで叩いていますが、トランプ支持層は古い企業の人が多いのでしょう。
でも、ベゾスが元気なうちはトランプにも止めることはできそうもないですね。この本を読むとそう感じます。
またAmazon株を購入したい度が急上昇しています。長い目で見たら、今後も成長を続けますねAmazonは。ベゾスがいるうちは誰も止められない。
「5年後にAmazonが成長しているか衰退しているか賭けよう」って言われたら、私は「成長する」に賭けます。なのでまた株買うしかないですね!
あまり詳細を書くと読む楽しさが無くなってしまうので、このへんにしておきますが、ビジネスの勉強にもなると思うので超おすすめです。