【ネタバレあり】ユウキロックさんの「芸人迷子」を読んだ感想・レビュー
2020/05/15
ハリガネロックのユウキロックさんの芸人迷子を読みました。感想を書いてみます。
この本は本当のことをしっかり書いてくれています。芸人というひと握りの人だけが成功する世界の厳しさを、むき出しと言っていいくらいに、どんな感情で闘っていたのか、自身の弱さを隠さずに書きなぐっています。
私はオンエアーバトルで、ハリガネロックさんが全盛期の頃に漫才を見ていました。こんな苦悩があるとは全く知らずに、ド派手な格好をしたユウキロックさんと、長身でイケメンの大上さんをみて、勢いのある吉本の漫才コンビだなーと思っていました。
その後、ハリガネロック結成前にケンコバさんとコンビを組んでいたこと、ハリガネロックが解散したこと、はテレビなどで見たので知っていました。
でもユウキロックさんが最近どんな感じなのかは全く知りませんでした。
そして最近、この本をアマゾンで知ったとき、読みたい!とすぐポチっていました。
届いて読み始めると、もう止まりません。自分のこれまでの挫折や苦労とも重なり、一気に読んでしまいました。
なかでも、
・成功してからでないと結婚しないという考え。金もない、これからのときに結婚をする相方への気持ち。
・ストイックになってしまい相方に自我を期待してしまう。それも大事なときに。思いやりよりもそんな身勝手な気持ちだけになってしまったところ。
・後輩のブラックマヨネーズ2005年M1での漫才で自分の漫才の終わりを感じた。と後輩への負けをさらけ出しているところ。
痛いほどわかる部分が多かったです。
「夢は必ず叶う」と言う人がいる。でも、ユウキロックさんのように、もがいてもがきまくり、掴みそうで掴めなかった人がいる。これが現実だ。
いつかブラマヨの吉田さんがずぼりラジオで言っていた。「夢は必ず叶うっていうのは、叶えた人が言ってること。叶えてない人は大勢いるんだから、無責任なことを言ってはいけない。」と言っていたのをよく覚えている。私はとても共感した。
本当に、99パーセントくらいの人は芸人での大成功なんて全く手も届かぬような状態で、辞めていっているのだと思う。ハリガネロックさんは、オンエアーバトルのチャンピオンになり、誰もが羨むような漫才コンビだった。そんな脚光を浴びたコンビですら、このように解散をしてしまっている。
この芸人迷子という本は、現実を容赦なく感じさせる本です。でも私はとても大好きな本です。買って良かったと思う本です。
一度きりの自分の人生、どう生きるか、自分に問いかけてくる本でした。
ぜひ多くの人に読んでもらいたい本です。
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